電話線及び信号処理回路網の雷及び過電圧保護

1.はじめに

  効果的な過電圧保護のためには、等電位ボンディングに並行して、電力用及び情報技術用SPDの設置が必要である。SPDは近傍雷撃、遠方雷撃並びに直撃雷撃により発生する妨害電圧をシステムの耐圧以下に制限し、それによって設備の運転継続性を高めることができる。電話線及び信号処理回路に設置するためのSPDの性能要求と試験方法は、

 JIS C 5381-21:2004(=IEC 61643-21:2000-09)「通信及び信号回路に接続するサージ防護デバイスの所要性能及び試験方法」に規定されている。さらにSPDの設置と適用に関する

推奨がDIN EN 62305-1~4 : 2006-10に規定されている。SPDのエネルギー協調のための注意事項及びSPDにより放電可能な妨害に関する記述が記載されている。エネルギーの大きな妨害は、電線又は建物への直撃雷により引き起こされる。

2.電線への直撃雷による妨害電流

  電話線への直撃雷の場合には、電線の絶縁が破壊され、雷電流は両方向へ分流される。DIN EN 62305-1 :2006-10では分流するインパルス電流の範例が示されている。表1には

LPL(Lightning Protection Level)に依存する妨害電流の大きさが示されている。

   

3. 建物への直撃雷による妨害電流

  情報技術設備のLPLを決めるために、建物への直撃雷及びそれと結合する妨害を考慮しなければ

ならない。保護のコンセプトにおいては、波形10 / 350μsの電線を流れる妨害電流の導電結合と

波形8 / 20μsの電磁結合の両者の妨害対策が必要である。 波形10 / 350μsと波形8 / 20μsは、

波頭部においては10 μsと8 μsと言うように類似のインパルス電流増加特性を持っているが、

波尾の時間は、18倍も異なっている。従って両者の振幅を同一とした場合、 波形10 / 350μsのイン

パルス電流は波形8 / 20μsのインパルス電流の25倍のエネルギーを持っている。このように大き

なエネルギーを持つインパルス電流を支障無く放電するために、適正なSPDの適用を必要とする。

IEC 62305-4:2006によるLPZ雷保護領域のコンセプトに対応した複数の保護段階に適合するSPD

選ばれなければならない。                                       

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